2025年7月11日、総合生産科学研究科の大学院生を対象に、共修科目「半導体マニュファクチャリング総論」の講義で、富士電機株式会社による出前講義(後半)がオンラインで実施されました。

パワー半導体の製造を行う松本工場の紹介のあと、SDGs達成に向けて化石燃料から再生可能エネルギーへの転換や電動化の進展により、電力変換効率の高いパワー半導体が重要な役割を果たすことを説明いただきました。また、SiやSiCウェーハの製造方法や特性に加え、微細加工やクリーンルーム環境、高温対応・放熱構造など、ものづくりの観点についても紹介がありました。さらに、製造工程の動画を通して理解を深めることができ、今後は小型・軽量化や高温動作への対応が進み、車載・鉄道・産業分野での需要拡大が期待されていることを学びました。

受講後のアンケートでは、

・ パッケージング技術における材料の選定について勉強になりました。私の研究室では高温で作動するデバイスを扱うのでAuペーストを用いることが多いのですが、パワー半導体も高温での動作に向けてはんだ材料の改善が図られているお話は身近に感じました。またパッケージングの部分に関しては、今までは具体的なイメージが湧いていなかったのですが、実際の加工を行っている動画を見せてくださり非常に参考になりました。

・ SiとSiCそれぞれの結晶成長方法の違いや、SiCの結晶が極めて高価かつ加工が難しい理由について、製造プロセスの視点から理解を深めることができました。また、IGBTやMOSFETといったパワーデバイスの製造工程においても、それぞれの物性に応じた工夫が必要であることから、半導体製造は単なる素材加工ではなく、繊細なものづくりの積み重ねであることがわかりました。電動車や産業機器への応用を支える基盤技術として、パワー半導体の重要性を改めて認識しました。

・ 富士電機様がウェーハからパッケージまでを自社内で一貫生産されていることに驚きました。これにより高い品質を維持しながらスピーディーな技術革新が可能となる点に、ものづくり企業としての強いこだわりと信頼性を感じました。今後さらにこの分野を深く学び、自分もこうした最先端技術の開発に携わっていきたいと感じました。

・ パッケージ技術は、単なる部品の組み立てにとどまらず、熱・電気・機械的な制約を総合的に克服する精密工学の結晶であると感じました。

・ パワー半導体が脱炭素社会の実現において不可欠な基盤技術であることを、社会課題と密接に結びつけた形で学ぶことができました。

などの声が寄せられました。